コミュニケーション・ラボラトリーの公式ブログです。イベントの告知のほか、いままで書き溜め、Mixiなどで公開していた文章なども公開していきます。
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今日は社会学のクラスで教育における性差について話しあい、教育にかかわる人々、特に教師の態度がどのように生徒の学業成績に影響を及ぼすのかについて議論をした。その議論をしながら、久しぶりに自分のジェンダーに対する視点を思い返してみた。
大学に入ってから、いろいろな授業でジェンダーの問題について語り合う機会があったが、僕はそのたびに疑問に思うことがあったのです。
うちの大学の創立者は「21世紀は女性の世紀である。」と宣言しています。今まで女性の社会的地位は低く、さまざまな場所において差別されてきた ので、そうした女性が男性と同じように尊敬を持って接せられ、尊厳を持って生きることが出来る社会を目指すこと。また、歴史において戦争をしてきたのがい つも男性であるという認識から、世界平和を実現するために、政治やビジネスなどさまざまな分野において、女性の進出が必要であるということ。これは本当に すばらしい考えであると思う。
しかし世の中のいわゆるフェミニスト運動を見ていると、男女の雇用機会などを平等にする流れなど、男性と女性の人数を等しくすることがまるで平等 だといわんばかりの雰囲気を感じるし、実際に数を等しくすることを目標としている団体・企業もたくさん存在する。しかし果たしてそれで本当に「女性の世 紀」を実現できるのだろうか?
政治の世界やビジネスの世界を見てみると、成功している女性は、高圧的で、言いたいことをはっきりいい、独善的ともいえ、そこらの男性よりも「男 性的」である印象を受けないだろうか。政治の世界で言えば「鉄の女」といわれたイギリスのサッチャー元首相、日本の田中真紀子元外相などがそれに当たる。 女性が成功するために、男性よりも男性的にならねばならないのが、今の世の中の現状なのかもしれない。しかしその先に男性と女性が多くの分野において人数 が等しい世の中が実現できたとしても、そうした女性の多くが男性的であるならば、決してそれは「女性の世紀の到来」とはいえないのではないでしょうか。ま た近年の日本でも、男性的な女性が人気を博したりするが、そうした「女性の男性化」が男女平等への道だと勘違いしてしまえば、本当の意味での男女平等は決 して訪れないとおもう。
僕は女性の世紀を実現するためには「女『性』」(アクセントを前に置く)つまり、女性の女性としての性質にもっと焦点を当てなければならないと思 う。英語で言うならWomenではなくFemininity(女性らしさ)。女性の優しさ、エンパシーといわれる思いやりの心、命を生みはぐくむの力。そ うした女性らしさが男性らしさと同じように、いやそれ以上に市民が持つべき資質として認められていく必要があると思う。男らしい女性が社会で成功している のは、彼女らの中の「男性的な部分」が評価されているのであって、「女性」が評価されているわけではないということを深く認識する必要があると思う。
ここで大事な点は、男性も、女性が持つ女性的な性質を持つべきであるということであり、女性的な男性も認められ評価されるべきであるということで す。男性的な部分のみを評価する社会であれば、「男性的な男性」と「男性的な女性」しか成功しないことになる。そうではなく、等しく男らしさと女らしさが 認められることによって、「女性的な男性」も「女性的な女性」も同じように認められるべきであるからです。むしろすべての人々、自分たちの中に男性らしさ と女性らしさの両方があることを認識し、そのよい部分だけを出していくべきなのでしょう。
僕の大学の創立者が「21世紀は女性の世紀」というのは、女性の社会進出を推奨するためだけではなく、同時に男性も女性的資質を得ることで、平和 を推進していくためでもあり、なかんずく、男も女も、双方のいい資質を兼ね備える総合的人間を教育するためだとおもっています。もちろん、その段階的な実 現の中で、男女間の人数的な差を解消することは大事なステップであると思っています。ただ果たすべき目標がそこではないことを認識せずに進んでしまえば、 たどり着いた先がまったく違うこともありえる。だから斬新的にでも「女性らしさ」が認めらていく社会を構築していくことが必要だと思う。
ここまで長く読んでくださってありがとう。男性からも女性からも意見がほしいです。よろしく。
大学に入ってから、いろいろな授業でジェンダーの問題について語り合う機会があったが、僕はそのたびに疑問に思うことがあったのです。
うちの大学の創立者は「21世紀は女性の世紀である。」と宣言しています。今まで女性の社会的地位は低く、さまざまな場所において差別されてきた ので、そうした女性が男性と同じように尊敬を持って接せられ、尊厳を持って生きることが出来る社会を目指すこと。また、歴史において戦争をしてきたのがい つも男性であるという認識から、世界平和を実現するために、政治やビジネスなどさまざまな分野において、女性の進出が必要であるということ。これは本当に すばらしい考えであると思う。
しかし世の中のいわゆるフェミニスト運動を見ていると、男女の雇用機会などを平等にする流れなど、男性と女性の人数を等しくすることがまるで平等 だといわんばかりの雰囲気を感じるし、実際に数を等しくすることを目標としている団体・企業もたくさん存在する。しかし果たしてそれで本当に「女性の世 紀」を実現できるのだろうか?
政治の世界やビジネスの世界を見てみると、成功している女性は、高圧的で、言いたいことをはっきりいい、独善的ともいえ、そこらの男性よりも「男 性的」である印象を受けないだろうか。政治の世界で言えば「鉄の女」といわれたイギリスのサッチャー元首相、日本の田中真紀子元外相などがそれに当たる。 女性が成功するために、男性よりも男性的にならねばならないのが、今の世の中の現状なのかもしれない。しかしその先に男性と女性が多くの分野において人数 が等しい世の中が実現できたとしても、そうした女性の多くが男性的であるならば、決してそれは「女性の世紀の到来」とはいえないのではないでしょうか。ま た近年の日本でも、男性的な女性が人気を博したりするが、そうした「女性の男性化」が男女平等への道だと勘違いしてしまえば、本当の意味での男女平等は決 して訪れないとおもう。
僕は女性の世紀を実現するためには「女『性』」(アクセントを前に置く)つまり、女性の女性としての性質にもっと焦点を当てなければならないと思 う。英語で言うならWomenではなくFemininity(女性らしさ)。女性の優しさ、エンパシーといわれる思いやりの心、命を生みはぐくむの力。そ うした女性らしさが男性らしさと同じように、いやそれ以上に市民が持つべき資質として認められていく必要があると思う。男らしい女性が社会で成功している のは、彼女らの中の「男性的な部分」が評価されているのであって、「女性」が評価されているわけではないということを深く認識する必要があると思う。
ここで大事な点は、男性も、女性が持つ女性的な性質を持つべきであるということであり、女性的な男性も認められ評価されるべきであるということで す。男性的な部分のみを評価する社会であれば、「男性的な男性」と「男性的な女性」しか成功しないことになる。そうではなく、等しく男らしさと女らしさが 認められることによって、「女性的な男性」も「女性的な女性」も同じように認められるべきであるからです。むしろすべての人々、自分たちの中に男性らしさ と女性らしさの両方があることを認識し、そのよい部分だけを出していくべきなのでしょう。
僕の大学の創立者が「21世紀は女性の世紀」というのは、女性の社会進出を推奨するためだけではなく、同時に男性も女性的資質を得ることで、平和 を推進していくためでもあり、なかんずく、男も女も、双方のいい資質を兼ね備える総合的人間を教育するためだとおもっています。もちろん、その段階的な実 現の中で、男女間の人数的な差を解消することは大事なステップであると思っています。ただ果たすべき目標がそこではないことを認識せずに進んでしまえば、 たどり着いた先がまったく違うこともありえる。だから斬新的にでも「女性らしさ」が認めらていく社会を構築していくことが必要だと思う。
ここまで長く読んでくださってありがとう。男性からも女性からも意見がほしいです。よろしく。
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プロフィール
HN:
Junya Tanaka
性別:
男性
職業:
NGOスタッフ/参加型の場づくり研究・実践家
自己紹介:
青山学院大学の社会人大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコースで参加型の場づくり、ワークショップデザイン、ファシリテーションなどについて研究をしながら、震災関連の仕事をしています。
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
◇参加型ファシリテーション入門編ワークショップ
◇傾聴力ワークショップ
◇アイスブレーキング体験学習ワークショップ
◇開発と気候変動を考える参加型ワークショップ
<現在企画中>
▽発問力ワークショップ
▽ワークショップデザインコース
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
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