コミュニケーション・ラボラトリーの公式ブログです。イベントの告知のほか、いままで書き溜め、Mixiなどで公開していた文章なども公開していきます。
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注)長いです。でも大事です。マジなの書くとコメント少ないのは上等です。
昨日は日本ユニセフ協会主催の子どもエイズセミナーに、ユニセフ子どもネットOBとしてファシリテーター(子どもの参加者の理解を助けるための進行補助)をしに参加してきました。去年はインターンをしていたんで、早いものです。
今回のセミナーのメインは日本ユニセフ協会大使であるアグネス・チャンさんのレソト訪問の報告でした。
え、レソトってどこって?そんなん自分でググれよ、ともおもいますが、説明します。レソトは南アフリカ共和国内にある、国土は四国の約1.7倍ほどの小さな山岳王国です(地図参照)。なんでアグネスさんがこの国を訪問したかというと理由があります。
この国はHIV/AIDSの感染率が世界で第3位。国民の約4分の1がHIVに感染しています。しかし少し前までは約3分の1の国民が感染してい ました。感染率が下がったのは決して改善ではありません。近年HIVの感染および関連病で亡くなられた人の数が膨大であり、結果として(死んだ人は統計に 入らないため)感染率が下がったに過ぎないのです。1990年のレソト人口は220万人に対し、2006年現在の人口は180万人。そしてこの間に平均寿 命が60歳から35歳まで低下しました。
主な感染原因は南アフリカへの出稼ぎです。山岳地帯であるため仕事の少ないレソト国民の約半分は南アフに出稼ぎに行き、お金を持ち帰るだけでなくHIVも持ち帰るということらしいです。
このような現状のレソトにアグネスさんは写真の撮り手として同行した長男さんとともに、HIVに苦しみながら、戦いながら生きるレソトの母親と子ども、そして孤児たちの生活の現状を私達の目となり見てきてくださいました。
長くて10年の潜伏期間のわりに、発症してから死に至るまでがはやいAIDSは前触れもなく両親との別れを子ども達に届けます。取り残された子ど も達は思い出の残る家を捨てることもできず、ほそぼそと生と死の狭間をさまよう。家に残れるならまだいい。HIVへの偏見から感染者の家族が村八分や追放 されるケースもまだまだ多いのです。
そうやって取り残された孤児達の声に耳を傾ける。貧しくも、辛くても、必死に毎日を笑顔で生きる人々、そして彼女達に何もできないことを悔しむア グネス大使。短くも楽しい時間をともに過ごし、別れ際に英語で「I love you」と言われ目頭が熱くなるのを抑え切れなかった。
どんなに過酷な状況でも希望を失わないアフリカの女性と子ども達。もう少し支援があれば、援助があれば、もっと幸福に暮らせるのに。でもまだまだ環境は整っていないのです。
子どもを抱える多くの若いお母さん達。年齢で言えば僕よりも若い。多くの女性が結婚をせず、子どもとふたりで生きていくと決意していたらしい。そ してアグネスさんと息子さんは、あるお母さんの子どものHIV検査に立ち会う機会がありました。最新のHIV検査の方法は採血して検査紙に血を垂らして、 5分待てば結果が出る。
血が垂らされてからの5分間。病院の一室で誰もが固唾を飲んで結果を待つ。この5分が5時間のようにも感じたそうだ。もしもポジティブの結果が出 たら・・・。自分の人生に多大な変化を与えるであろうその結果を想像しながら、重苦しい空気の中でただ待つばかり。そうして5分経ち看護婦さんが、また もったいぶるようにして「ネガティブです」と結果を報告した。ほぐれた空気とお母さんに広がる笑顔。しかし逆の結果を受け取らざるを得ず、泣きながら病院 をあとにする人々がこの国には山のようにいるのです。
みなさんにとってHIV/AIDSは身近なものでしょうか?アフリカや東南アジアだけの問題だとおもっていませんでしょうか?日本は先進国と呼ばれている国の中で「唯一」HIV感染率が上がっている国なんです。こうしたアフリカ
の現状をもっと身近に感じるためにアグネスさんと息子さんは僕達もエイズ検査を受けてみることを薦めています。
まさか自分が感染しているとはおもわないでしょう。でも結果を待つ間のあの感覚。自分の未来を憂い想像するあの時間を体験すればHIV/AIDSの問題ももっと身近に感じられるのではないでしょうか。
最近はHIV検査も無料でできます。機会があればやってみてくださいな。
http:// www.hiv kensa.c om/inde x.html
昨日は日本ユニセフ協会主催の子どもエイズセミナーに、ユニセフ子どもネットOBとしてファシリテーター(子どもの参加者の理解を助けるための進行補助)をしに参加してきました。去年はインターンをしていたんで、早いものです。
今回のセミナーのメインは日本ユニセフ協会大使であるアグネス・チャンさんのレソト訪問の報告でした。
え、レソトってどこって?そんなん自分でググれよ、ともおもいますが、説明します。レソトは南アフリカ共和国内にある、国土は四国の約1.7倍ほどの小さな山岳王国です(地図参照)。なんでアグネスさんがこの国を訪問したかというと理由があります。
この国はHIV/AIDSの感染率が世界で第3位。国民の約4分の1がHIVに感染しています。しかし少し前までは約3分の1の国民が感染してい ました。感染率が下がったのは決して改善ではありません。近年HIVの感染および関連病で亡くなられた人の数が膨大であり、結果として(死んだ人は統計に 入らないため)感染率が下がったに過ぎないのです。1990年のレソト人口は220万人に対し、2006年現在の人口は180万人。そしてこの間に平均寿 命が60歳から35歳まで低下しました。
主な感染原因は南アフリカへの出稼ぎです。山岳地帯であるため仕事の少ないレソト国民の約半分は南アフに出稼ぎに行き、お金を持ち帰るだけでなくHIVも持ち帰るということらしいです。
このような現状のレソトにアグネスさんは写真の撮り手として同行した長男さんとともに、HIVに苦しみながら、戦いながら生きるレソトの母親と子ども、そして孤児たちの生活の現状を私達の目となり見てきてくださいました。
長くて10年の潜伏期間のわりに、発症してから死に至るまでがはやいAIDSは前触れもなく両親との別れを子ども達に届けます。取り残された子ど も達は思い出の残る家を捨てることもできず、ほそぼそと生と死の狭間をさまよう。家に残れるならまだいい。HIVへの偏見から感染者の家族が村八分や追放 されるケースもまだまだ多いのです。
そうやって取り残された孤児達の声に耳を傾ける。貧しくも、辛くても、必死に毎日を笑顔で生きる人々、そして彼女達に何もできないことを悔しむア グネス大使。短くも楽しい時間をともに過ごし、別れ際に英語で「I love you」と言われ目頭が熱くなるのを抑え切れなかった。
どんなに過酷な状況でも希望を失わないアフリカの女性と子ども達。もう少し支援があれば、援助があれば、もっと幸福に暮らせるのに。でもまだまだ環境は整っていないのです。
子どもを抱える多くの若いお母さん達。年齢で言えば僕よりも若い。多くの女性が結婚をせず、子どもとふたりで生きていくと決意していたらしい。そ してアグネスさんと息子さんは、あるお母さんの子どものHIV検査に立ち会う機会がありました。最新のHIV検査の方法は採血して検査紙に血を垂らして、 5分待てば結果が出る。
血が垂らされてからの5分間。病院の一室で誰もが固唾を飲んで結果を待つ。この5分が5時間のようにも感じたそうだ。もしもポジティブの結果が出 たら・・・。自分の人生に多大な変化を与えるであろうその結果を想像しながら、重苦しい空気の中でただ待つばかり。そうして5分経ち看護婦さんが、また もったいぶるようにして「ネガティブです」と結果を報告した。ほぐれた空気とお母さんに広がる笑顔。しかし逆の結果を受け取らざるを得ず、泣きながら病院 をあとにする人々がこの国には山のようにいるのです。
みなさんにとってHIV/AIDSは身近なものでしょうか?アフリカや東南アジアだけの問題だとおもっていませんでしょうか?日本は先進国と呼ばれている国の中で「唯一」HIV感染率が上がっている国なんです。こうしたアフリカ
の現状をもっと身近に感じるためにアグネスさんと息子さんは僕達もエイズ検査を受けてみることを薦めています。
まさか自分が感染しているとはおもわないでしょう。でも結果を待つ間のあの感覚。自分の未来を憂い想像するあの時間を体験すればHIV/AIDSの問題ももっと身近に感じられるのではないでしょうか。
最近はHIV検査も無料でできます。機会があればやってみてくださいな。
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プロフィール
HN:
Junya Tanaka
性別:
男性
職業:
NGOスタッフ/参加型の場づくり研究・実践家
自己紹介:
青山学院大学の社会人大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコースで参加型の場づくり、ワークショップデザイン、ファシリテーションなどについて研究をしながら、震災関連の仕事をしています。
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
◇参加型ファシリテーション入門編ワークショップ
◇傾聴力ワークショップ
◇アイスブレーキング体験学習ワークショップ
◇開発と気候変動を考える参加型ワークショップ
<現在企画中>
▽発問力ワークショップ
▽ワークショップデザインコース
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
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