コミュニケーション・ラボラトリーの公式ブログです。イベントの告知のほか、いままで書き溜め、Mixiなどで公開していた文章なども公開していきます。
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眠いけどどうしても書きたいので書きます。少々おつき合いを。
今日、書店でぼ〜っと本を見ていたら発見してしまいました。
「天の瞳 最終話」
灰谷健次郎さんの長編小説。僕は中学三年の時から読み始めて、計8冊。主人公の倫太郎が幼稚園から始まって、中学校に入ったところでした。
ところが、2006年に灰谷さんがガンのためにお亡くなりになって、作品は未完のままに。
僕の中で、倫太郎の話は止まってしまっていました。倫太郎だけではないです。青ポンもタケミも、ミツルも、そして彼らを取り囲む魅力的な人たちの人生も、途中で止まってしまった。
読み始めてから年月は経ち、8冊目のあすなろ編2がでてからも、長い時間が過ぎました。その間に僕は大人になってしまっても、倫太郎は中学生のまま。
倫太郎から学んだことがたくさんあった。倫太郎のおじいちゃんから学んだこともたくさんあった。倫太郎の母のメイの教育観も、大好きだったし、ミツルの姉の慧子にはあこがれのような気持ちすらあった。
子育てへの考え方も、人権の意識も、人との接し方も、僕の考え方の根幹には彼らからの影響があった。それくらい自分にとって、大きな本だったのです。
もう一生あえないと思っていました。だから書店で見かけたときの衝撃と、そして歓喜は他のものには代えがたい、何とも言えないものでした。
一冊には全然満たない、数十ページの遺稿。
書き途中で無くなったから、終わり方なんてまとまりもなにもない。読み切ったところで、止まったストーリーが完結するわけもない。
そんなことをわかりながら、一ページ一ページ、いや一行、一文字を追いながら読んでいきました。
その中には主人公の倫太郎はでてこない。彼の幼なじみの青ポンと、彼のおじいちゃんと、タモツという中学の不良グループのメンバーの会話だけ。
学校という環境で、その枠のなかで生きれず、教師から蔑まれ、疎まれ、「人間として扱われていない」と狂犬のようなすさんだ心を持っていたタモツ が、倫太郎や青ポンとの出会いを通じて、少しずつ心を開いていっていた。青ポンのおじいちゃんが聞き役となって、荒んだ心が少しずつ開かれていく。
それは自己との対話だった。
人に出会い、触れ合い、出会いを通じて、自分と向き合っていく。そんな人生を歩んでいけたらといつも思っている。そんな人生を子どもにも歩ませることができたらと。
短い、ほんと短いたった96ページ。でも、やっぱりこの本は僕に灯を与えてくれた。
もうこれ以上は絶対に進むことはないけど、僕の中で育んで行くしかない。
忘れないように、心に刻んで、また明日からも歩んでいこうと思う。
今日、書店でぼ〜っと本を見ていたら発見してしまいました。
「天の瞳 最終話」
灰谷健次郎さんの長編小説。僕は中学三年の時から読み始めて、計8冊。主人公の倫太郎が幼稚園から始まって、中学校に入ったところでした。
ところが、2006年に灰谷さんがガンのためにお亡くなりになって、作品は未完のままに。
僕の中で、倫太郎の話は止まってしまっていました。倫太郎だけではないです。青ポンもタケミも、ミツルも、そして彼らを取り囲む魅力的な人たちの人生も、途中で止まってしまった。
読み始めてから年月は経ち、8冊目のあすなろ編2がでてからも、長い時間が過ぎました。その間に僕は大人になってしまっても、倫太郎は中学生のまま。
倫太郎から学んだことがたくさんあった。倫太郎のおじいちゃんから学んだこともたくさんあった。倫太郎の母のメイの教育観も、大好きだったし、ミツルの姉の慧子にはあこがれのような気持ちすらあった。
子育てへの考え方も、人権の意識も、人との接し方も、僕の考え方の根幹には彼らからの影響があった。それくらい自分にとって、大きな本だったのです。
もう一生あえないと思っていました。だから書店で見かけたときの衝撃と、そして歓喜は他のものには代えがたい、何とも言えないものでした。
一冊には全然満たない、数十ページの遺稿。
書き途中で無くなったから、終わり方なんてまとまりもなにもない。読み切ったところで、止まったストーリーが完結するわけもない。
そんなことをわかりながら、一ページ一ページ、いや一行、一文字を追いながら読んでいきました。
その中には主人公の倫太郎はでてこない。彼の幼なじみの青ポンと、彼のおじいちゃんと、タモツという中学の不良グループのメンバーの会話だけ。
学校という環境で、その枠のなかで生きれず、教師から蔑まれ、疎まれ、「人間として扱われていない」と狂犬のようなすさんだ心を持っていたタモツ が、倫太郎や青ポンとの出会いを通じて、少しずつ心を開いていっていた。青ポンのおじいちゃんが聞き役となって、荒んだ心が少しずつ開かれていく。
それは自己との対話だった。
人に出会い、触れ合い、出会いを通じて、自分と向き合っていく。そんな人生を歩んでいけたらといつも思っている。そんな人生を子どもにも歩ませることができたらと。
短い、ほんと短いたった96ページ。でも、やっぱりこの本は僕に灯を与えてくれた。
もうこれ以上は絶対に進むことはないけど、僕の中で育んで行くしかない。
忘れないように、心に刻んで、また明日からも歩んでいこうと思う。
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プロフィール
HN:
Junya Tanaka
性別:
男性
職業:
NGOスタッフ/参加型の場づくり研究・実践家
自己紹介:
青山学院大学の社会人大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコースで参加型の場づくり、ワークショップデザイン、ファシリテーションなどについて研究をしながら、震災関連の仕事をしています。
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
◇参加型ファシリテーション入門編ワークショップ
◇傾聴力ワークショップ
◇アイスブレーキング体験学習ワークショップ
◇開発と気候変動を考える参加型ワークショップ
<現在企画中>
▽発問力ワークショップ
▽ワークショップデザインコース
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
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