コミュニケーション・ラボラトリーの公式ブログです。イベントの告知のほか、いままで書き溜め、Mixiなどで公開していた文章なども公開していきます。
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村上春樹の新作「1Q84」を読み始めて、20章あたりまで読み終わった。
だいたい上巻の終りの方。
前作「海辺のカフカ」と同じく、二つのストーリーが交互に展開されていて、最初の方はその関係性はあまり見えない。なにしろ主人公の一人は女性の スポーツインストラクターで、もう一人はデビューもしていない小説家。最初の方ではまるで別の小説を交互に読ませられているような錯覚すら覚えてしまうほ ど。しかしおいおいそこはちゃんとつながりが見えてくるのです。
そんな作品の構成とは別に、読み進めているうちに僕は片方のストーリーの一人の登場人物にとても惹かれはじめていることに気がつく。
それは小説家の天吾の話に出てくる、「ふかえり」と呼ばれる少女。
彼女は謎の多い過去を持ち、神秘的な雰囲気を持つ17歳の少女。
言葉は少なく、しかし語り口は端的で、言葉の抑揚はなく、疑問の言葉も語尾をあげずに話す。言葉が少ない分、作者は彼女の動きやいでたち関する描写は詳細にしている。
その表現は文章でありながらとても視覚的、読みながら自然と彼女を想像してしまうようで。
読み進めていると、どんどん彼女の描写を追っている自分に気がつく。もう一つのインストラクターのストーリーを読むことすらうざったくなってしまうぐらいに。(そんなことするとおいおい二つのストーリーのつながりがわからなくなるのでしないのだけど・・・)
それはまるで初恋でもしているような憧憬で。
挿絵もなく、文章のみで表現される彼女のイメージは、完全に読者にゆだねられる。
よく読むと動きに関する描写は多く、他の登場人物が彼女を美しいと誉めいるものの、はっきりとしたイメージは描かれない(ほかの登場人物も同様であるが)。
だから読者は自然と、自分の理想とする女性を彼女に重ね合わせて、文章を読みながら想像してしまうのではないかなと。そうならば惹かれてしまうのは当然なのかもしれない。
上巻の終りに近づくにつれて、どんどんと二つのストーリーに共通するキーワードが現れはじめ、それらを中心にどんどんと重なりあっていくのだろう。
それはとても心をわくわくさせて、ページをめくる指の動きを早まらせもする。
僕が小説を読むのは移動時間だけで、家に着いてからゆっくり読むことはしない。だから読み進められるのは多くて1日に4章程度。早くてあと5日程度で下巻も読み終わってしまうかもしれない。それはとても寂しいような気もする。
最後まで大切に読み進んでいこうと思う。淡い感情を抱きながら。
だいたい上巻の終りの方。
前作「海辺のカフカ」と同じく、二つのストーリーが交互に展開されていて、最初の方はその関係性はあまり見えない。なにしろ主人公の一人は女性の スポーツインストラクターで、もう一人はデビューもしていない小説家。最初の方ではまるで別の小説を交互に読ませられているような錯覚すら覚えてしまうほ ど。しかしおいおいそこはちゃんとつながりが見えてくるのです。
そんな作品の構成とは別に、読み進めているうちに僕は片方のストーリーの一人の登場人物にとても惹かれはじめていることに気がつく。
それは小説家の天吾の話に出てくる、「ふかえり」と呼ばれる少女。
彼女は謎の多い過去を持ち、神秘的な雰囲気を持つ17歳の少女。
言葉は少なく、しかし語り口は端的で、言葉の抑揚はなく、疑問の言葉も語尾をあげずに話す。言葉が少ない分、作者は彼女の動きやいでたち関する描写は詳細にしている。
その表現は文章でありながらとても視覚的、読みながら自然と彼女を想像してしまうようで。
読み進めていると、どんどん彼女の描写を追っている自分に気がつく。もう一つのインストラクターのストーリーを読むことすらうざったくなってしまうぐらいに。(そんなことするとおいおい二つのストーリーのつながりがわからなくなるのでしないのだけど・・・)
それはまるで初恋でもしているような憧憬で。
挿絵もなく、文章のみで表現される彼女のイメージは、完全に読者にゆだねられる。
よく読むと動きに関する描写は多く、他の登場人物が彼女を美しいと誉めいるものの、はっきりとしたイメージは描かれない(ほかの登場人物も同様であるが)。
だから読者は自然と、自分の理想とする女性を彼女に重ね合わせて、文章を読みながら想像してしまうのではないかなと。そうならば惹かれてしまうのは当然なのかもしれない。
上巻の終りに近づくにつれて、どんどんと二つのストーリーに共通するキーワードが現れはじめ、それらを中心にどんどんと重なりあっていくのだろう。
それはとても心をわくわくさせて、ページをめくる指の動きを早まらせもする。
僕が小説を読むのは移動時間だけで、家に着いてからゆっくり読むことはしない。だから読み進められるのは多くて1日に4章程度。早くてあと5日程度で下巻も読み終わってしまうかもしれない。それはとても寂しいような気もする。
最後まで大切に読み進んでいこうと思う。淡い感情を抱きながら。
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プロフィール
HN:
Junya Tanaka
性別:
男性
職業:
NGOスタッフ/参加型の場づくり研究・実践家
自己紹介:
青山学院大学の社会人大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコースで参加型の場づくり、ワークショップデザイン、ファシリテーションなどについて研究をしながら、震災関連の仕事をしています。
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
◇参加型ファシリテーション入門編ワークショップ
◇傾聴力ワークショップ
◇アイスブレーキング体験学習ワークショップ
◇開発と気候変動を考える参加型ワークショップ
<現在企画中>
▽発問力ワークショップ
▽ワークショップデザインコース
2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。
2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。
また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
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