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コミュニケーション・ラボラトリーの公式ブログです。イベントの告知のほか、いままで書き溜め、Mixiなどで公開していた文章なども公開していきます。
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(この文章読んで、読みづらかった、分かりにくかったって思ったところがあったら教えてください)

僕は夜に無音だと思考が勝手に発展してしまって寝れなくなってしまうような「妄想族」だったりして、寝るときになると何回も聞いたことある音楽やストーリーを知ってるドラマなどを流して敢えて思考を止めて眠りについています。

これは知らない曲とかストーリーだと逆に聞き入ってしまったり、先が気になったりとかして寝れなくなっちゃうのだけどね。

そんなこんなで前々から「思考」と「聞くこと」の関係性についてきになっていたのだけど、最近読んだHarvard Bisuness Reviewの「コミュニケーション戦略スキル」という本でミネソタ大学のラルフ・ニコラス教授が『聞き上手になる方法(原題Listening to People)』という論文が載っていた。

彼によると「アメリカ人は平均で一分に125語しゃべる」らしいのだけど、僕ら人間の思考ではこれよりももっと多い語数を一分間で処理できるため に、時間に余裕ができてしまい、その時間の余裕で聞いている話とは別のことを考えたりして、実際に話を聞かなくなってしまうというのだ。

たとえば僕らの脳みそが一分間に300語くらい処理できるのだとしたら、一分間に125語しゃべる人の話を聞くときに、175語分余裕があり、その間に175語分だけ他のことを考えることができるのだと。

話を聞きながら他のことを考えてしまい、妄想して聞いてた話がわからなくなる経験はだれしもあると思う。ただ受動的に聞こえた言葉を処理しているだけだと、なかなかすべてをちゃんと聞くことはできない。妄想はある意味人の性だから(面白くない話ほど妄想はしやすいので)

ラルフ博士の教える「聞き上手」の方法は、この余っている時間的余裕をどう話を聞いたり、話を予測したり、反芻したり、理解を深めるというような能動的リスニングに使えるかが大事だということらしい。

「聞く」ということはコミュニケーションにおいて大きな要因であるにも関わらず、本格的に聞くことを訓練したことがあると言う人は少ないと思う。
ラルフ博士の研究でもそれはわかっており、実際に訓練によって「聞く力」すなわち「聞いたことを長く、正確に覚える力」は強化できるのだと。

これはある意味、アクティブ・リスニングなんだと思う。
アクティブ・リスニングには実は二種類あって、コーチングやファシリテーションでのアクティブ・リスニングは、「話し手が話しを引き出すために聞き手が行う行為」で、
・「うなずき」
・「アイコンタクト」
・「リピート(聞き返し)」
・「言い換え」
・「ミラーリング(同じ動きをしたり、同じ言葉をつかったりすること)」
とかがあるのだけど、こうしたことができているファシリテーターやコーチは、相手の話を聞いて理解し記憶する力も高くて、二つにはつながりがあるのだと思う。

日本人だと第2言語の勉強でリスニングに力をいれてた人は、こうした訓練に近いことを実際に経験していると読んでいて思った。

たとえば英語の勉強をしてリスニングをしているとき、僕らの外国語の処理能力は母国語より下がる、つまり平均一分に125語よりも英語の処理能力 が低かったりする。たとえば100語しか処理できなかったとしたら、処理できなかった25語分を埋めるために事前に予測したり、呼吸の合間に話を整理した り、ポイントを掴んでそこに集中して聞いたりする。
もちろんリスニングの勉強を長くすることで英語の処理能力が高まるのだけど、こうした予測・反芻・集中というような訓練はその後も生きているのだと。

まぁ、実際は恥ずかしいことに、一昨年帰国して受けたTOEICで、リスニングが普段聞いてた英語の会話よりゆっくりだったせいで、「あぁ、この人インド人なまりだ。大学の○○おもいだすわー」とか妄想してたら問題を聞き逃して、慌てて集中したなんてこともあったけどねw

まぁ、そんなこんなで、「能動的リスニング」を心がけて訓練して、聞き逃しや物忘れが減るようもっと精進していきたいとおもっております。

あ、あとふと思ったのが、いまipodとか持ってなくて通勤時間とか音楽聞いてないのだけど、音楽聞いて通勤してたら、有意義な朝の思考がなく なっちゃうかなーって。音楽を聞いていても思考はできないことはないけど、音楽を聴くことに脳の処理能力のいくらかは使われるから、聞いてないときよりは 絶対思考は鈍るよね。ぶっちゃけどうなんだろ・・・・。

なんて寝る前なのにいろいろ考えすぎな田中でした。

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プロフィール
HN:
Junya Tanaka
性別:
男性
職業:
NGOスタッフ/参加型の場づくり研究・実践家
自己紹介:
青山学院大学の社会人大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコースで参加型の場づくり、ワークショップデザイン、ファシリテーションなどについて研究をしながら、震災関連の仕事をしています。

2007年5月南カルフォルニア・オレンジ郡にある4年制教養大学を卒業しました。その後にすぐにイギリスの大学院に行くつもりが、もろもろの事情でいかないことにし、日本に帰国しました。なぜかいまだに日本にいます。人生思ったようにはならないです(笑)
後悔はしていませんが、試行錯誤です。

2011年5月にまたまた転職しました。震災関連の仕事をするためにアメリカ系のNGOで働き始めました。

また休日や平日の夜にはイベントや会議や参加型のプロセスのデザインやコーディネートをやったり、さまざまな研修や会議のお手伝いをしてます。ご関心があればお声掛けください。こういう研修ってふつう結構高いので、学生が参加できる金額でやれたらなと思っています(参加費応相談)
◇参加型ファシリテーション入門編ワークショップ
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